劇場版 Doctor-X
監督/田村直己
七人の秘書 THE MOVIE(22)でも監督をした方
映画は2本め??
出演/
米倉涼子
田中圭
内田有紀
今田美桜
勝村政信
鈴木浩介
岸部一徳
染谷将太
西畑大吾
綾野剛
遠藤憲一
西田敏行
西田敏行の遺作ということもあって鑑賞
TVシリーズはほぼ未見
たまに子どもが観てるのを横で見てて
「私、失敗しないので」
のセリフを見聞きした程度
基本設定だけ知っていれば十分面白いとは思えた作品。
2012年10月から始まったこともあり、過去には7回TVドラマ化されている
ということも会って、いろいろな部分で細分化されたり、理詰めの設定がおこなわれているのではないか?
という感想
いい意味で、シリーズ作ならではの安定感は抜群ともいえる。
物語
フリーランスの天才外科医・大門未知子は、某国大統領の命を救うため日本を離れていた。
その頃、東帝大学病院では凄腕の外科医・神津比呂人(こうづ ひろと)が新病院長に就任。彼は政財界にも顔が利き、双子の弟・多可人は医療機器メーカーのCEOで資金のバックアップもある。
比呂人は徹底的な合理化を進め、医師や看護師を次々と辞職させていく。
かつての同僚・森本に呼び戻された未知子は比呂人と意気投合するが、未知子の師匠・神原晶と会った比呂人は顔色を変える。一方、森本は未知子の過去を探るため広島・呉へ向かう。
シナリオ展開的に、FINALにふさわしい風呂敷を広げ、伏線を張り
それをきちんと回収する展開
日本のドラマの中で映画化…というものが、一定の格式というか、やはり
映画化…ということ自体が一つの栄誉みたいな部分があるのも感じた1本
米倉涼子の役者としての安定感。これは12年かけて作り上げてきている大門未知子というキャラクターへの憑依ともいえるほどの安心感でもある
その周りを固める、岸部一徳にしても内田有紀にしても絶妙なトークテンポで観ている側を楽しませるに十分
医療ドラマとしての緊張感といまの医療現場の問題と、
年配側の利権が絡んでいる立場への不信感と若返りがしきれない構図など、社会全体が抱えている縮図もうまくまとめている構図もうまく活用している
もちろん、シナリオの中での解消されない謎…というものもあったり、医療倫理の問題などもあるのに加えて、ラストの終わらせ方は日本のテレビ局が関係する作品らしい終わり方ともいえる。
ラストに向けてのオペの展開は……どこまで倫理的にOKなのだろうか?と思う一方で、盛り上げ方としてはドラマティックな演出としては万全の展開ともいえる。
その一方で、伏線回収はベタベタでわかりやすい…とはいえ、うまくまとめているのはさすが!の一言だろう。
また、観る側は、大門未知子が天才外科医…という設定が熟知されていることが大前提になっている。ナレーションで一匹オオカミ、権威になびかない
といった類のことは語られるもののそういった部分の演出はシナリオ的には皆無。そういう意味ではTVシリーズを観ていることが前提になっているのは仕方ない…にしても、やはり全体的にうまくまとめたともいえる。
また西田敏行さんの演技はやっぱり唯一無二であることは、この作品を見ても感じられる
遺作として十分にふさわしい出演時間だったと思うし、西田敏行だからこそキャラクターに息を吹き込んでもらえたのも感じる。
緩急つける演技
締めるときの迫力ある、アウトレイジを思い出させる一瞬のオラオラ演技から
好々爺てきなのほほんとした、日和見的な演技
このあたりは西田敏行ならでは、
いや
西田敏行でなければハマらない演技の上手さでもあり、劇中でのいい意味での閑話休題ポイントになっていて、それだけで胸が熱くなる時間でもあったりする。
メインテーマのメロディラインが口笛で流れ、口笛で終わっていく…というのは、西部劇っぽい感じがして、演出としては
孤高のガンマンが去っていく様を感じさせれる演出は。古くから映画を見ている側…としては、
露骨すぎるほどのウェスタンリスペクトを感じたりもしたのは面白かったところ
これは TVシリーズでも同じなんですかね???