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白鵬 × 徳勝龍 2015/5/19 大相撲夏場所 10日目 東 横綱 ハイライト

白鵬 × 徳勝龍 2015/5/19 大相撲夏場所 10日目 東 横綱 ハイライト◆大相撲夏場所10日目 ○臥牙丸(押し出し)日馬富士●(19日・両国国技館)

 西横綱・日馬富士が連日の金星を配給する失態を犯した。対戦した東前頭6枚目・臥牙丸が初金星を挙げる押し出しで敗れた。2日連続の金星配給は2場所連続の屈辱。3敗に後退し、優勝争いでもトップから2差と9場所ぶりの賜杯には厳しい状況となった。優勝か13勝以上などの好成績なら、一気の大関昇進の可能性がある東関脇・照ノ富士は勝ち越し。トップは1敗の東横綱・白鵬と平幕の魁聖の2人、2敗で5人が追う。

 あまりにあっけなかった。2度目の立ち合い。幕内で2番目に軽い体重136キロの日馬富士は、自称205キロの臥牙丸を突き放した。だが相手はほとんど下がらない。逆に突き返され、横綱の右足が俵の外の蛇の目をはらった。わずか3秒で押し出される完敗だった。

 「まともに受けちゃった。押されないと思ったけど、体重負けしちゃったな」と渋い表情。前日の玉鷲に続く金星を許した。連日の金星配給は2場所連続。1場所3個の金星を許すのも先場所に続くことで、自己ワーストタイの屈辱だ。そのことを問われ「ハハハ…」と自嘲するように力無く笑った。その後はため息の「はぁ~」と、舌打ちの「ちっ」を繰り返した。

 右肘や両足首に故障を抱えている中、懸命に土俵に上がっているとはいえ、横綱らしからぬ負けっぷりに協会幹部からは厳しい声。北の湖理事長は「臥牙丸を褒めてやりたいが、日馬富士がどうしたという感じ。優勝は厳しい」と切り捨てた。藤島審判部副部長(元大関・武双山)も「鋭さがなかった」と指摘した。

 金星配給は通算22個目で17人目。そのうち初金星は12個、今場所は負けた3人全員と量産している。優勝は一昨年の九州場所以来、8場所も遠ざかる。白鵬が初日黒星でチャンスも、自らの手でVの灯を消そうとしている。気持ちの切り替えを問われ、日馬富士はしばらく黙り込んだ後に「頑張る…」とやっとの思いで声を絞り出した。(三須 慶太)